iOSアプリを開発するうえで、最初に意識すべきは利用者層のリサーチだ。パソコン向けのアプリケーションとは、異なる属性のユーザーが利用する可能性が高いからである。例えば、パソコン向けのペイントソフトの場合、製品を利用するエンドユーザーは比較的想定しやすい。
利用するのは、主にクリエイティブ関連の専門家であり、プロの漫画家やイラストレーター、アニメーターだろう。そのため、想定するエンドユーザーから逆算する形で、必要な機能やインターフェースを決めやすいのがパソコンソフトの利点だ。
一方でiOSアプリの場合、世間の不特定多数の人々がエンドユーザーである。職種でエンドユーザーを想定することは難しく、年齢や職業、性別などにかかわらず、広く浅く様々なユーザーが使いやすいシステムを心がけなければいけない。そして、パソコンと比較するとiPhoneやiPadのユーザーは、ネットやIT機器の利用歴が浅いライト層だ。iOSアプリを開発するにあたっては、ライトユーザー層でもわかりやすいテキストを優先的に使い、専門用語や難解な表現はできる限り自重したい。
また、画面に表示される情報量を減らし、直観的に老若男女問わず触れるユーザーフレンドリーなインターフェースも心がけたいものだ。高機能である必要はなく、1つの機能や役割に特化したiOSアプリの方が、むしろライトユーザー層に好まれる傾向が強い。パソコンソフトとは勝手が随分と違う点を、iOSアプリの開発初心者は意識すべきだろう。さらに、こちらの~iOSアプリ開発に挑戦!<フリーランス編>~というサイトも活用し、知識をより深めていくといい。